2月25日まで国立科学博物館で開催中の特別展「和食~日本の自然、人々の知恵~」に昨年末行ってきました。
その時のメモを兼ねた、かなり自分の興味に偏ったレポートです。(↓リラックマコラボ版のマップ)
1章 「和食」とは?
- 人類は主に、糖質を植物性食材から、タンパク質と資質を動物性食材から摂取してきた。
2章 列島が育む食材
- 日本は山がちな地形のため水が急激に流れていく。岩の中のミネラルなどが水の中に染み出さないため水が軟らかい。軟水は水の中に成分が溶けて出やすく、出汁を使う和食に適しているとされる。熊本や沖縄は独自の地層をしているためほかの地域に比べて水の硬度が高い。
- なめこを食べるのは日本くらいで、他の国ではそのぬめりが嫌われる。一方欧米ので高級食材とみなされるトリュフやポルチーニ等は日本にも分布するが、食文化に定着していない。
- 大根は縄文弥生の頃に日本に渡来して以来、品種改良を重ねながらずっと食べられてきた、日本における野菜の王様。地域によってさまざまな品種がある。江戸時代にはたくあんと梅大根に大根おろしをかけた料理なんかもあった。
- 明治時代の富国強兵政策のもと、コメの品種改良が盛んとなる。1970年頃からは量より味を追求した品種改良がおこなわれるようになった。現在のほとんどの品種はコシヒカリ(農林100号)に由来し、その元をたどっても4種類しかない。
3章 和食の成り立ち
これは卑弥呼が食べていたご飯の再現。意外と動物性タンパク質がある。炊き込みご飯食べたい。
これは天武天皇の孫(貴族)の食事。料理の味付けはシンプルで、自分で塩や醤をお好みでつけて味変していたらしい。古代の貴族と現代人の食事は割と近いものがある。
- 江戸時代に外食文化が発達したのは、参勤交代や奉公人など、単身男性が江戸に集まったため。天ぷらは家で作ると火事になる危険があるため基本外食。
屋台に収納された蕎麦。
- 江戸時代の花見には弁当に刺身を入れて持っていく。なんとリスキー。
この後4章〜6章まで続くのですが、前半に力を入れすぎたのかかなりあっさりな展示だったので割愛。
一番印象に残ったのは、大根は大昔から日本の土地に根づいていた、オーセンティックな野菜だということでした。もっと大根食べよう。