実は家事の指南書~稲垣えみ子・大原扁理『シン・ファイヤー』
さっさと資産形成して若いうちにリタイヤを目指す「FIRE」の指南書のフリをした、じゃあFIREでほんとに幸せになれるの?ってことをじっくり考える本。
そして実のところこの本は「家事」の指南書なのであった。
家事ができると自分の力を信じられるようになる。逆に自分の力を信じられない人はお金を信じる。だからお金をたくさん稼ごうとするけれど、どれだけお金を貯めたところで不安は減らないんじゃないの?
自分を信じられる人は周りの人に親切にできる。社会を信じることができる。稲垣さんも大原さんも、お金をバンバン稼ぐとは真逆のライフスタイルなのに、お金が余っているらしい。そのお金を使って、自分の好きなものや人を応援する。
2人の共通点は家事をしていること。家事で自分を満足させることができているから、人に与える余裕ができる。揺るぎない自分という家をつくりあげること、それが家事。